今回は歯周病の検査についてです。
あのチクチクする検査ですが、正確には歯周組織検査といいます。大人の方で歯医者さんに行った事がある方は1度は経験があるのではないでしょうか?
歯周組織検査では歯と歯茎の間の隙間の深さ、検査後の出血の有無や歯の揺れ具合、プラーク(歯垢)の付着具合などを調べます。
・歯茎と歯の隙間の深さにはどんな意味があるのでしょうか?
歯茎と歯の隙間の正常値は1〜3mmです。
歯周病の菌の多くは嫌気性といって空気が少ないところで増殖する性質を持っています。隙間が深ければ深いほど、歯ブラシは届きにくくなりますし歯周病の菌も増えやすくなります。結果として歯の周りの骨や歯茎が破壊されてしまいます。
歯と歯茎の隙間の正常値は1〜3mmと説明しましたが、約10年後に歯を失う割合を調べた調査によると正常値と比較して5mmの場合では約3倍、7mm以上あると約10倍という研究結果もあります。
・検査後の出血は何を意味しているのでしょうか?
歯茎の検査後に出血がある場合、菌の感染により歯の周りの組織が壊され続けている状態であることを表します。検査後の出血がある部位は、出血がない部位と比較して歯周病が約20倍も進行しやすい事が分かっています。
仮に歯と歯茎の隙間が全ての歯に5mmあって出血があった場合、手のひらサイズの傷が口の中にあるのと同じ状態です。この傷の中から口の中の細菌や細菌の毒素が体の中に入っていくことになりますので、前回のコラムでも説明したように歯周病が全身にも大きく影響を与えるというのもイメージしやすくなるかと思います。
歯周病になっているのかいないのか、なっていた場合どの程度の進行度なのかを知ることは非常に大切です。
どの分野でも同じですが、適切な診断がなくては適切な治療はできません。
歯医者さんに行った際の歯茎の検査は少々チクチクしてしまうこともありますが大切な検査ですので、ご協力ください。
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