今回は歯のかぶせもののの種類について説明していきます。
歯のかぶせものとは歯をひとまわり小さく削って冠のように被せるものを指します。
かぶせものが必要になる状況は様々ですが、本来の健康な歯の状態から考えると抜歯になってしまうリスクが高くなっています。前回のコラムでも紹介したように1本の歯に対して平均で6回再治療を行うと抜歯になってしまうと言われていますので、歯を少しでも長持ちさせるには再治療になりにくい素材で治療をしてしっかりとメンテナンスをする事が大切です。
1.メタルクラウン
金属でできたかぶせものを指します。金属なので強度は強く壊れにくいですが、たわんだり錆びたりする事により隙間ができて虫歯の再発や歯周病の原因にある可能性があります。見た目は金属なので目立ちます。銀歯の場合は保険適応の治療になりますが金属アレルギーには注意が必要です。金歯の場合(保険適応外)は前回の詰め物の説明と同様で隙間や錆のリスクは低くなります。
2.レジン前装金属冠
金属のフレームの正面側に白いプラスチックをコーティングしたかぶせものです。原則、前歯にのみ適応されます。大まかな特徴はメタルクラウンと同様ですが、正面側にプラスチックがコーティングされているため、見た目は目立ちにくいです。材料がプラスチックなので歯の自然感が出しにくいのと経年的に変色、劣化を起こします。保険適応の治療です。
3.CAD/CAM冠
ハイブリットレジンと言われるブロックを削り出して作るかぶせものです。適応の歯や条件がありますが保険適応の治療で作れる白いかぶせものです。金属を使用していないので見た目が目立ちにくく金属アレルギーの心配もありません。しかし強度はそれほど強くないため欠けるリスクがあるのと、汚れがつきやすく変色や劣化は起きてくるので虫歯や歯周病のリスクになります。
4.オールセラミッククラウン
セラミックやジルコニアを使用したかぶせものです。自然な歯の色に近く見た目が非常に良いです。保険適応の材料と比較して汚れもつきにくく、劣化しにくいため虫歯や歯周病の再発を低くすることができます。金属を使用しないので金属アレルギーの心配はありません。デメリットは保険適応外のために費用がかかることと、セラミックは強い衝撃がかかると欠けたり割れたりする可能性があります。
5.メタルボンドクラウン
金属のフレームの表面にセラミックを焼きつけたかぶせものです。金属は保険適応外の材料を使用するため、劣化がしにくく歯との適合も優れています。金属アレルギーの原因になる可能性も若干ありますが、保険適応の金属と比較して金属アレルギーのリスクは低くなります。表面にはセラミックを使用しているため、見た目も自然な歯の色に近く汚れや劣化にも強いです。デメリットは保険適応外であることとセラミックは場合によっては欠けることもあります。
今回はよく使われる代表的な歯のかぶせものについて簡単に説明しました。
お口の中の状況は個人差がありますのでどんな材料を使ってかぶせものを作るのが良いのか、歯医者さんでよく相談してかぶせものを選択しましょう。
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