時々患者さんから
「歯磨き粉の研磨剤は歯が削れるからあまり使いたくない」
こんなことを言われることがあります。
歯が削れて知覚過敏になったらどうしようと不安に思う方も多いのではないでしょうか?
実際には研磨剤入りの歯磨き粉を一生使っても健康被害が出るほど歯が削れることはありません。
歯磨き粉の研磨剤には様々なものがあり、実験上ではほんのわずかに歯を削りますが、一生使用しても研磨剤によって歯を削り過ぎてしまうことはありません。
それよりも歯ブラシの硬さや歯ブラシの圧によって歯が削られてしまう場合が多いです。
歯磨き粉の研磨力を評価するRDA(Radioactive Dentin Abrasion)という数値がありますが世界では250以下(これでももちろん問題ないレベル)ですが日本ではさらに低い150以下に決められています。
むしろ研磨剤を使用することにより
①清掃力の向上
②歯の表面を滑沢にする
③着色や汚れが溜まるのを遅くする
などのメリットがあります。
もし知覚過敏等の症状がある方は研磨剤無配合のジェルタイプや泡タイプ、ソフトペーストタイプなどを使用すると良いでしょう。
研磨剤によって歯が削れるかどうかを心配するのではなく、適切な硬さの歯ブラシと適切な歯ブラシの圧で磨くことが最も大切です。
ある研究では歯ブラシの種類と硬さ、歯磨き粉の種類と濃度、使用時の温度などを比較してどの要因が歯を削ることに影響が強いか調べたところ、歯ブラシの硬さが最大の原因だったという研究もあります。
また別の研究では歯磨き粉を使わない人の方が歯ブラシの圧が強くなる傾向にあり、歯の削れ具合もおかったということも報告されています。
汚れをしっかりと除去しつつ、強く磨きすぎない歯ブラシを心がけましょう。
きちんと磨いているし大丈夫と思っている方も、実は間違った歯磨きをしている可能性もあります。
歯医者さんで正しい歯ブラシを習いましょう。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
午前 | ● | ● | ※ | ● | ● | ● | ─ |
午後 | ● | ● | ※ | ● | ● | ● | ─ |
午前:9:00~12:30
午後:14:00~18:30
休診日:日曜・水曜・祝日
※祝日がある週の水曜は診療しております。