前回、フッ素の有効性についてお話しましたがフッ素は危険であるというという話を聞いたこともある方もいるのではないでしょうか?
今回は、フッ素の危険性についてお話していきます。
果たしてフッ素は危険なのか?
答えは使い方や量によるというのが答えです。
最近SNS等でフッ素が危険だという投稿を見かけますが、これらは注目を集めるために過度に不安を煽るような投稿をしています。決められた方法で使用している分にはフッ素の安全性は確立されています。
水ですら中毒があるようにどんなものでも摂りすぎは身体に良くないです。フッ素でも一度に大量に体内に取り込まれると中毒を起こします。
急性中毒としては下痢や嘔吐などがあり、慢性中毒としては歯のフッ素症というものがあります。歯のフッ素症は歯が骨の中で作られている段階でフッ素を過剰摂取することで生じるもので、歯の色や形に異常(歯のフッ素症)が認められるようになります。
しかし、日常生活で正しくフッ素を使用している分には中毒を起こすことはまずないと考えて大丈夫です。フッ素の洗口も塗布も歯磨き粉も歯の表面に使用しているだけで、体内に大量のフッ素を取り込む使用法ではないからです。
・慢性中毒(歯のフッ素症)
フッ素の過剰摂取により、歯の色や形に異常がでる症状のことを指します。生後半年〜5歳位までの永久歯が作られる時期にフッ素を過剰摂取すると生じる可能性があります。すでに生えた歯には生じません。
日本では海外と異なり、水道水にフッ素を一定量混ぜるなどの全身にフッ素を応用する方法はとられておらず、日常生活で摂取しているフッ素の量が比較的少ないため、正しくフッ素を使用している分には歯のフッ素症は生じないと考えて良いでしょう。
また胎児への影響ですが、適切な使用であれば妊婦さんもフッ素の使用を控える必要はなく、胎盤の働きでフッ素の胎児への悪影響はありません。
・急性中毒?万が一子供が歯磨き粉を飲んでしまったら??
少量の歯磨き粉を飲んでしまった場合や、フッ素の洗口液を少量飲んでしまった場合はほとんどの場合は問題ないことが多いので経過観察で大丈夫です。
急性中毒を起こす大体の目安としては4歳(体重15kg位とする)の小児が65g(フッ素濃度1000ppm)の歯磨き粉歯磨き粉を1本食べてしまった場合などです。
仮にこの位のフッ素を一度に体内に取り込んでしまった場合は早急に対応する必要があります。
急性症状の基本的な対応は嘔吐させるか、胃洗浄か、カルシウム含有の飲料(牛乳等)を飲ませるといった対応になります。上記に記載した位のフッ素量の摂取の場合は牛乳を飲ませた上で数時間経過観察をするというのが正しい対応になります。
上記より体重あたりでさらに大量のフッ素を摂取してしまった場合は入院可能な病院での対応になりますので早めに対応可能な病院へ連絡をしましょう。可能であれば飲んでしまった商品を持ってどの位の量を飲んでしまったのかを把握し病院に伝えると良いでしょう。
・フッ素は正しく使えばいい事しかない
ここまででフッ素って危険だな、怖いなと感じた方もいるかと思いますが実は普段の食事でもフッ素を摂取しています。イワシ、乳製品、お茶など様々な飲食物にフッ素が含まれています。もちろん摂取して問題のない量です。
歯磨き後にうがいをした後に口の中に残るフッ素の濃度はお茶よりも少ないと言われていますので、歯磨き粉、洗口、歯面塗布に関しては正しく使用していれば安全です。虫歯予防には非常に効果的ですので正しくフッ素を使って虫歯菌から歯を守りましょう。
厚生労働省やWHOでもフッ素を推進していますので安全性に関しても安心して使用できますし、フッ素は正しく使用することで虫歯を効果的に防ぎます。
てつか歯科医院では高校生までフッ素塗布を無料で行っております。ご希望に合わせて毎月行うことも可能です。お気軽にご相談ください。
その他お口の健康に関する情報を随時更新していますので当院のコラムをご覧になってみてください。
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